Jaw様より頂いた(奪った?)諒&暁人v
始祖入り(苦笑)諒と暁人をリクエスト致しました!
ときどき考えます。始祖と融合?した諒は完全に意識を奪われたのかなぁ・…と。
もしかして、始祖の意識の根底には諒がいて、始祖の行動すべてを見ているのではないか。
自分が一番そうしたくなかったことを愛しい人に与えている苦痛。
けれど、自分でどうしようも出来ない。
悲しいEDを考えるのなら、それでも愛しい人を傷つけたくなくて意識を絶つ諒と思ってしまいます
というわけで、駄文にもならない駄文をつけちゃいました…。
Jawさん、いつもありがとうございます!
「諒、諒っ!」
薄れそうな意識の中、呼びかけられる声を耳にしながら、何か温かいものを肌に感じていた。
私は、あの瞬間にすべてを手に入れたのだ。
幾年にも渡って自分をこの世に生み出す準備を整えた。
いくつかの遺伝子を融合することですべてを兼ね備えた贄を作りだし、その贄を完璧なものにするために、不完全な贄を作り接触させた。
その贄のそばには、贄という名の重責に途中で潰れないように兄という名目の保護者を立て、贄でなければならないという枷を与えるために父という名目のトラウマを仕立てた。
そうして、何よりも私の器となるべくふさわしいものを贄の親近者におき、その器がそばにいることを自然とさせ、さらには手放せないと思うまでに育て上げた。
私の復活のすべては計画通りだ。
贄は完璧なものとなり、私の器は何より濃い血をその身に備え、この世はすべてが私の思うままになっていった。
保護者という名の兄は贄を絶対なものにする駒にあて、その駒は私の器を完璧にするために贄の前で葬ってから、この日のために育てた器に私のすべてが移った。
それですべてはうまくいったのだ。
贄のすべてを貪り尽くしてこの世を私の支配化に置く。その一歩を踏み出した私には何をも恐れることはなかった。
計画通りに仕立てた贄は素晴らしく、私の器の血は日々濃いものになり、眠りについていた年月の長さを取り戻すように贄のすべてをこの身に取りこんでゆく。
この器を手放せない贄は、自ら進んでその血を差し出すように従順に身体を開く。
すべては私の計画通り順調に進んでいった。
ときおり、この贄をいとおしいと思う気持ちが心のどこかに疼くように感じられたとしても、それは贄が私に必要である以上あたりまえのことだ。
そう、贄は贄でしかない。
「諒、諒。目を開けてよっ!諒ーっ」
薄れゆく意識が何かと交わった。
イトオシイと想った。
いとおしいと想う。
ゆっくりと明るさを増す世界。
目に入ったのは自分が望んだすべて。
瞳に映るのは自分が望むすべて。
流す涙が頬にあたる。
触れる温かさがゆるやかな呼吸と交わる。
耳に残る声が記憶を呼び起こす。
望むのは………
緩やかに静まりゆく鼓動。
「暁人…おまえのすべてを……」
「諒、諒、諒ーっ」